M.T.S.Japan

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M.T.S.Japan が日本生産にこだわる理由

日本の自動車用アルミホイールの生産工場は、
原材料の質の高さ、高度な製造技術、
厳格な検査体制、手抜をしない日本人の職人気質など。
アルミホイールづくりには欠かせない条件をすべて満たしています。
ここでは、M.T.S. Japan 鋳造モデルの製造現場をご紹介します。

M.T.S Japan

原材料

アルミホイールの原材料であるアルミインゴット(一般原材料用鋳塊)は、日本の商社から仕入れた確かな品質(JISアルミ合金番号:AC4CH、A356など)のものを使用。海外製のアルミホイールの場合、原材料の品質(アルミ合金番号の表示偽装や、アルミホイールの製造に不向きなアルミ材の混入など)から疑わしいものもあります。原材料の品質は製品の仕上がりだけではなく、強度にも大きく影響するため、M.T.S. Japan の鋳造モデルを製造する日本工場では、原材料の品質にもこだわっています。

製造方法

アルミホイールの製造方法は大きく分けて、アルミを高圧でプレスする鍛造(たんぞう)法と、溶湯(ようとう/溶かしたアルミ)を鋳型(いがた/アルミホイールの原型)へ流し込み固める鋳造(ちゅうぞう)法の2種類があります。

低圧鋳造法

写真は鋳型がセットされた鋳造機へ、溶湯を流し込んでいる様子です。M.T.S. Japan は、数種類ある鋳造方法の中でも低圧鋳造法を採用。多くの海外製アルミホイールが採用している重力鋳造法(もっとも簡単な鋳造方法で、溶湯を鋳型に流し込む時にかかる重力だけを利用した鋳造方法。鋳型内の下部に分子構造が偏りやすく、気泡などが発生しやすい傾向があります)とは違い、低圧鋳造法は溶湯に低圧ガスを加えながら、鋳型に溶湯を充填(じゅうてん)する鋳造方法で、金属の分子構造が偏りにくいため、気泡等の発生を抑え、高強度で高品質なアルミホイールを成型することが可能な鋳造法です。

不純物除去

溶湯は酸素と結合すると、不純物となるアルミ酸化物を発生させます。インゴットの熔解(ようかい/熱を加えアルミを液状にすること)後と鋳造機へ溶湯を注いだ際は、アルミ酸化物の除去をしっかりおこない、金属組織の均一化を謀ります。これにより、粘り強い性質をアルミに与えることで、安定した強度のアルミホイールをつくり出します。海外製のアルミホイールの場合、国民性の問題からこの作業をしっかりとおこなっていない場合もあり、材質的にも不安が残ります。

鋳造/熱処理

低圧鋳造法によって完成した M.T.S. Japan(SSL 5)の粗材(そざい/鋳型からできた無加工のアルミホイール)。このあと、熱を加え急冷することで強度が格段に増す溶体化(ようたいか/アルミ合金中の溶け込んでいない元素を均一に溶け込ませる)という作業や、熱を加えアルミ組織を安定化させる人工時効(じんこうじこう/アルミ合金中に溶けている元素の析出がおこり強度が高まる)という熱処理作業をおこないます。

粗材

金属組織の強化や安定化を図るための熱処理作業を終えた状態の M.T.S. Japan ホイール。衝撃テストで JWL 技術基準への適合が確認されると、すべての粗材が機械加工へ送られます。そこでスポーク間に見えるバリ(鋳型から外した際に残る余分な部分)などを、機械や手作業で綺麗に取り除く作業が待っています。

バリ取り作業

まずは専用の機械でアルミホイール裏面のバリをすべて取り除き、ホイール裏面全体を綺麗に仕上げていきます。

表面切削加工

機械によって裏表のバリを取り除いたら、次はスポークやリムの表面を綺麗に仕上げる切削加工をおこないます。これによって、くすんだ色のアルミホイールが、輝く金属色へと表情を変えます。

手作業面処理

機械でおこなった表面の切削面と未切削面の境目に残った微細なバリや段付きをなくす作業。この作業はセラミック製のスクレイパーを使って数十カ所、手作業で丁寧におこなわれます。このあたりの手作業の繊細さは、外国人にはない、日本人ならではのものがあります。

ナットホール加工1

バリ取りや表面の切削加工が終わったら、次はナットホールを開ける作業をおこないます。

ナットホール加工2

ナットホールのサイズは、アルミホイールそれぞれで異なるため、サイズに合わせた専用のドリルを使用して穴開け作業をおこないます。

ナットホール加工3

写真は穴開け作業が終わった状態。このあと、穴の周囲にドリルによってできたバリが残っているため、再度手作業で面処理をおこない、ナットホール全周を滑らかに仕上げます。

マシニング加工1

ベース色を塗装し、クリア塗布をおこなったあと、マシニングタイプは、専用の機械で加工をおこないます。

マシニング加工2

マシニング加工は、アルミホイールを 1/3 のブロックに分けて加工箇所(スポーク部分)へ、ストレスがかからないよう、3工程に分けて時間をかけ慎重に加工をおこなっていきます。そして加工後、再度クリア塗布をおこないます。

品質チェック/検品

ホイールの品質を常に高い水準でキープするために欠かせないのが品質チェック。加工中におこなう、アルミホイールの巣穴によるエア漏れがないかチェックする圧検査。バランス不良がないかチェックするバランス検査。工程都度におこなわれる外観のチェックも含め、M.T.S. Japan ホイールは、厳しいチェックを何重にもおこない、高い品質をキープしています(写真は最終の塗装膜厚検査)。度重なるチェック作業と、検品の厳格化が日本生産の質の高さを表しています。

0120-01-7700

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